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修繕積立金の相場はいくら?値上げ通知が来たけど断れる? 【大阪市中央区】

分譲マンションを購入したいけど、将来的な修繕積立金の値上がりに不安を抱き躊躇する方は少なくありません。修繕積立金とは分譲マンションの外壁やエレベーターなど、共用部を維持していくために区分所有者が積み立てる費用です。築年数の経過とともに老朽化していく建物の安全性を保ち、資産価値を維持していくためにも修繕積立金は必ず必要になります。 今回はこの修繕積立金について、管理費との違いや適正価格、値上がりする理由について解説していきましょう。

目次

修繕積立金と管理費の違いと役割

読者のみなさんは、修繕積立金と管理費の違いをご存知でしょうか。
分譲マンションを購入すると毎月の住宅ローン返済とは別個で徴収される2項目ですが、明確な違いは「使用用途」です。
修繕積立金は大規模修繕など建物のメンテナンス費用、管理費は定期清掃や保守点検、電球交換代など快適な日常生活を送るための管理費用に充てられます。
集合住宅では、共用部にかかる費用はそれぞれの区分所有者に負担義務があるのです。

修繕積立金相場と適正価格

国土交通省が平成30年に行った調査によると、2018年における修繕積立金の平均月額は1万1,243円でした。ちなみに平成11年に実施した同調査では平均月額は7,378円で、約20年で1.5倍に上昇しています。
業者目線でお伝えすると、多くの場合は修繕積立金と管理費を合算して月額2~3万円程度が1つの目安と言えるでしょう。ただし、築年数の古いマンションでは老朽化により修繕箇所も広範囲におよび高額になるため修繕積立金も高騰します。
また、マンションの総戸数やエレベーターの数、機械式駐車場の併設状況によっても価格は大幅に異なるでしょう。

修繕積立金値上げにおける背景

この章では、修繕積立金が値上げする理由や値上げを拒否することはできるのか、皆さんが気になる部分に触れていきます。

修繕積立金が値上がりする理由

修繕積立金が値上がりする理由は、主に2つ考えられます。
1つ目は、当初の修繕計画における事前見積もりと実際の見積もりが相違していることです。
長期修繕計画はあくまでシミュレーションによる試算なので、昨今のインフレで起こる物価上昇や人件費不足による高騰などで差が生じることが挙げられます。
2つ目は、多くのマンションで採用されている「段階増額積立方式」の存在です。新築時や築年数が浅い時期の修繕積立金は低額で、築年数の経過と共に増額していくシステムになっています。需要に応じて、その時点で必要な修繕積立金をその時の区分所有者が負担するものです。

修繕積立金の値上がりは断れる?

先に結論をお伝えすると、修繕積立金の値上がりが決定すると支払いを拒否することはできません。分譲マンションの共用部は区分所有者の共有物なので、支払いの拒否は区分所有法に触れる行為に該当します。
修繕積立金の値上げを実施する場合は、事前の総会において区分所有者(管理組合員)における過半数の賛成が必要です。管理組合による定期的な見直しがなされ、建物維持のために必要不可欠な予算を捻出するために修繕積立金の議題が総会で挙がります。
修繕積立金の値上がり反対はマンションの安全性や資産性を脅かし、結果的にマイナス面は自分に返ってくることになります。

修繕積立金の不足金発生と解消方法

区分所有者の理解を得られなければ値上げは先送りになりますが、修繕積立金が不足すると建物維持にかかる工事費用が捻出できず、管理組合は下記の対策を取ります。

1.不足金を世帯数で割った「一時金」を区分所有者より徴収する
2.金融機関より不足金を借り入れる
3.大規模修繕を延期する

1.2の方法においても総会決議を要するため、反対者が多いと可決できず管理組合は3の方法を取らざるを得ないでしょう。
しかし、工事の先延ばしで一時は修繕積立金の値上げを避けられますが、将来の修繕積立金が急激に上昇することも考えられます。

修繕積立金の値上げ対策はできる?

修繕積立金の値上げを検討する前にできる対策をご紹介します。
管理組合の対策として挙げられるのは、管理費の見直し、大規模修繕工事の相見積もりをとる、大規模修繕工事の補助金制度利用などです。
個人の対策としては修繕積立金の値上がりがしづらいマンション選びをしましょう。先述のように「機械式駐車場」や「エレベーター」は高額な点検、修繕費用を要します。
また、購入前に修繕工事の計画表を閲覧して、大規模工事における予算組みを把握しておきましょう。「世帯数×現状の修繕積立金」で年間いくら積み立てられるか試算しておくと、何年後に不足するかイメージがつきやすくなります。
中古マンションであれば、これまでに積み立てられてきた修繕積立金の総額を確認することも有効的です。

まとめ

昨今、物価上昇が家計を圧迫しており、固定費である修繕積立金の値上がりに反対派の方が多くいるかと思います。
しかし、資産性を保ち、安全で快適な生活を送るためには建物にかかるメンテナンス費用を省くのは推奨できません。
マンション派の方は、このような状況をあらかじめ加味した上でご購入下さい。


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