悪質な不動産詐欺の手口と対策!注意点や疑うべきポイントは? 【大阪市中央区】
前回のブログでは、実際に弊社へご相談いただいたお客様の詐欺トラブルについてご紹介しました。反響や内容についてきかれることが多くありましたので、今回は過去の不動産詐欺に関する他のエピソードや詐欺手口などをもう少しご紹介したいと思います。 前回ご紹介した詐欺トラブルについて知りたい方は、こちらのブログをご覧ください。
目次
- ○ 主な不動産詐欺の種類5選
- ・1.地面師
- ・2.不動産の登記移転詐欺
- ・3.各種手数料詐欺
- ・4.手付金詐欺
- ・5.不動産投資詐欺
- ・その他のトラブル
- ○ 不動産トラブルの相談・連絡先はこちら
- ・1.国民生活センター(消費者庁)
- ・2.法テラス
- ・3.全国宅地建物取引業保証協会、不動産保証協会
- ・4.警察(♯9110)
- ○ 不動産詐欺対策
- ・1.宅地建物取引業者の確認をする
- ・2.契約書類や登記書類は細かくチェックする
- ・3.不動産会社から請求される書類を細かくチェックする
- ・4.物件の周辺相場の把握をする
- ・5.不動産投資の知識をつける
- ○ 不動産詐欺のまとめ
主な不動産詐欺の種類5選
不動産詐欺といっても、内容には様々な種類があります。
今回は売買における詐欺の種類や手口について、下記でご紹介しましょう。
1.地面師
一昔前から存在している詐欺の手法で、実際には所有していない不動産の売主になりすまし、お金を騙し取ります。巧妙に書類などを偽造するため、不動産売買に慣れていても被害に合ってしまうことがあるのです。
2.不動産の登記移転詐欺
前回のブログでご紹介したケースにもあてはまります。不動産の権利関係は少々複雑ですが、事案によっては善意・悪意に関係なく「登記を先にした方が勝ち」のケースがあります。
「悪意」があれば裁判などで損害賠償を請求することが可能ですが、そもそもの不動産詐欺に遭ったお金が返ってくる保証はありません。
3.各種手数料詐欺
不動産売買では仲介業者はもちろん、司法書士や測量士など多くの業者とやりとりする場合があり、それぞれに手数料が発生します。
依頼しているように見せかけ手数料を取られたり、相場よりも高額請求されたりすることが頻繁に起こっているのです。
4.手付金詐欺
不動産購入では手付金の支払いが必要となりますが、手付金詐欺は手付金を支払った後に不動産会社と連絡が取れなくなるのです。詐欺グループによる実際に存在しない業者を装うケースや、手付金を領収後に業者が倒産してしまうことがあります。後者の場合は、不動産業界だけでなくあらゆる業界で存在しているケースです。
5.不動産投資詐欺
不動産投資詐欺には多くの種類があり、日常的に横行しているとも言えるでしょう。不動産投資詐欺は「頭金なしで始められる」「高利回りで儲かる」「家賃保証される」「生命保険の代わりになる」「老後の資産形成になる」など様々な甘い言葉で持ち掛けられます。
その他のトラブル
規定などがなく詐欺とまではいかなくても、他社へ物件を紹介させないことによる囲い込みや高額査定をしてお客様に不利益を被ることがあります。いずれにしても、不動産業者との取引をする場合には信頼のできる不動産会社を選ぶことが大切です。
不動産トラブルの相談・連絡先はこちら
このようなトラブルに遭われると周囲に相談したり、場合によっては弁護士へ依頼する方もいるかと思いますが、有料で敷居が高いイメージを持つ方もいます。
まずは、不動産に関するトラブルの苦情・相談は下記の無料窓口へ連絡してみましょう。
1.国民生活センター(消費者庁)
皆様も聞いたことのある「消費者センター」です。
ホットライン「118」へ電話を掛けると、近くの消費者生活センターを教えてくれます。
2.法テラス
国民センターと同様にあらゆる分野で消費者の相談に乗ってくれる、国が開設した案内所です。相談回数は同一の事例に対して3回までなど制限が設けられていますが、ゆくゆく裁判などを検討する方はこちらの方が心強いかもしれません。
【法テラス公式HP:法テラスは、国が設立した法的トラブル解決の総合案内所です。 】
3.全国宅地建物取引業保証協会、不動産保証協会
宅建業を営む場合、多くの不動産会社がいずれかの保証協会に属しています。
不動産会社の所属する保証協会がどこか明確である場合には、直接連絡してみるとよいでしょう。該当の不動産会社とお客様(ご相談者様)の中立の立場で解決業務を行ってくれます。
保証協会ではお客様に損害が発生していると「弁済業務」を行ってくれるため、詐欺が認められれば上限の範囲内でお金を取り戻せるかもしれません。
4.警察(♯9110)
警察にも詐欺被害専門の電話窓口「♯9110」があります。
実際に詐欺か分からなくても、相談は早めにすることがよいでしょう。実際の詐欺の場合、警察に「被害届」を提出することは可能ですが、警察は民事事件の捜査義務はありません。
裁判に発展するなどトラブル度合いが大きい場合には弁護士を連れて相談へ行くとよいでしょう。
代表的なものを挙げましたが、各市町村などで弁護士無料相談や投資被害の窓口が設けられていることがあります。
不動産詐欺対策
不動産詐欺に遭わないためには、ご自身でぬかりない行動をする必要があります。
1.宅地建物取引業者の確認をする
悪徳な不動産業者は宅地建物取引業の登録をせず、偽って宅建業を営んでいる場合があります。また、ちゃんと5年に1度の免許更新を受けているか、どこの保証協会に所属しているかなど確認しましょう。
2.契約書類や登記書類は細かくチェックする
不動産詐欺には、文書偽造による詐欺も多く発生しています。契約書類や登記簿謄本など、おかしな点はないか隅々まで確認することが重要です。
不動産の知見がなく不安な方は、実際の契約を行う前に詳しい方に相談してみましょう。
3.不動産会社から請求される書類を細かくチェックする
請求された項目が本当に依頼した分であるかを確認しましょう。また、金額が妥当であるかどうかの判断も仰がれます。高いと感じる場合は、必ず不動産会社へ確認をとりましょう。
4.物件の周辺相場の把握をする
高額査定をされ、金額だけで不動産会社を選ぶ方がいらっしゃいますが、非常に危険です。詐欺やトラブル被害を受けないためにも、周辺よりも高額な査定をされていないか、競合の相場を把握しておきましょう。
5.不動産投資の知識をつける
「儲かっている大家さんに紹介された」「利回りがいい」と信頼しきって、投資に手を出す初心者がいます。不動産投資で成功するか否かは、事前調査や度重なるシミュレーション、リスクヘッジがとても重要です。知識が乏しい方は、安易に手を出してはいけません。
不動産詐欺のまとめ
不動産は高額なので、詐欺被害に逢うとその後の人生設計にも大きく影響を及ぼします。
自分の身と不動産を守るためには、自分の行動次第です。特に「金銭を支払う時」「契約書の捺印をする時」「決済をする時」「所有権移転登記をする時」、この4つのシーンでは慎重に行動しましょう。
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